2017/07/07(金)西脇市にふるさと納税

 兵庫県西脇市は「ふるさと納税」のお礼の品に日本酒「醸し人九平次」(萬乗醸造)を用意している。そのうち寄付しようと思って昨年、「ふるさとチョイス」のお気に入りに入れていたら、品切れになって寄付できなかった。本数制限があるのだ。今日、見たら復活していたので寄付した。5万円の寄付で以下の5本の「醸し人九平次」がもらえる。

「別誂」4768円(4245円)
「彼の地」3900円(3639円)
「human」3600円(2888円)
「黒田庄に生まれて、」2640円(2310円)
「山田錦」2095円(1940円)

 価格はamazonのもので、かっこ内は萬乗醸造のサイトに掲載の税抜き価格。税抜き価格を合計すると、15022円だから返礼率はほぼ3割。消費税込み価格にすると、返礼率は3割を約8%上回ることになる。購入するわけではないから消費税は不要だし、これぐらいなら、総務省もとやかく言わないでしょう。

 ふるさと納税の返礼品に地場産品を用いると、それだけ出荷が伸び、地場産業振興に極めて有効な制度になる。収入が増える自治体と自己負担2000円で返礼品がもらえる寄付者の双方にメリットがあると思うが、総務省はこれ以上増やしたくないらしい。今春、返礼率を3割にするよう自治体を指導したのは「華美な返礼品は制度の趣旨に沿わない」というのが表向きの理由。その本音はふるさと納税で総務省は大損、返礼品規制に必死な本当のワケとは? を読むとよく分かる。

 ふるさと納税で住民税の税収が減った自治体には減った分の75パーセントを国が地方交付税で補填する仕組みがあるのだそうだ。寄付が多い自治体の交付税が減るわけではないので、制度が普及しすぎると、国の支出が大きくなる。なるほど。損するのは国だけ、という構図なのだ。

 しかしですね、地場産業の振興ができれば、景気刺激策にも地域活性化策にもなるでしょう。メリット、デメリットはもっと長期的な視点で見た方が良いのではないかと思う。

2017/06/25(日)宅配ボックスを作成

 以前は僕だけだったが、最近は家族もネット通販を利用することが多い。自分の荷物は配達時間をコントロールできるが、家族の分は分からない。配達してもらった時に不在の場合もあるので宅配ボックスを作った。参考ページは「宅配ボックス」を自作してみた! ―超簡単な作り方と使い方― - 価格.comマガジン。ここを見て一式注文する人は多いようで、amazonではJEJ ルームパック 620 収納庫 ストッカー ブラウン 620(BR) の注文ページに必要なもの(セキュリティーワイヤー、南京錠、認め印)へのリンクがある。

宅配ボックス

 配送に時間がかかるのは認め印のシャチハタ キャップレス9(メールオーダー式) 。amazonから届いた後にシャチハタにネーム部分(はんこ部分)を注文しなくてはいけないので1週間から10日ほどは見ておいた方が良い。40mm 真鍮 南京錠も時間がかかるなあと思ったら、香港の業者だった。価格は260円と安いが、(安すぎて)品質に疑問があるのでホームセンターなどで買った方が良いかも。普通1000円以上はする。

 自作すると、印鑑を含めて3500円ぐらい。既製品は安いものなら、サンワダイレクト 宅配ボックス が5980円で買える。このボックスは折りたためて便利だが、少し小さい気もする。

 こうした宅配ボックス、アパートやマンションでは設置場所に困る。コンビニ受け取りにするしかないだろう。ニッセンの通販はセブンイレブン受け取りにすると、送料無料の注文金額が5000円以上から3000円以上に下がるメリットがある。

2017/05/31(水)5月に見た映画

 KINENOTEに記録したデータをエクスポートして加工してみた。以下の通り26本見たが、劇場では4本のみ。WOWOWで8本、amazonプライムビデオ6本、Netflix6本、DVD1本、Hulu1本。WOWOWとamazonとNetflixは月額料金の元を取っているが、Huluは1本だけでは加入している意味がない。Huluはテレビドラマをよく見る人向けで、新作映画に関してはamazonやNetflixに完璧に負けている。映画ファン向けではないと思う。

 というわけでHuluの契約を解除した。6月24日までは視聴できる(契約が残っている)そうだ。

「フィフス・ウェイブ」60点 WOWOW(5月2日)
「ディストラクション・ベイビーズ」75点 Amazonプライム・ビデオ(5月5日)
「エンド・オブ・ウォッチ」76点 NETFLIX(5月5日)
「エンド・オブ・キングダム」67点 Amazonプライム・ビデオ(5月7日)
「ペット」68点 Amazonプライム・ビデオ(5月9日)
「世界から猫が消えたなら」65点 WOWOW(5月13日)
「ムーンライト」75点 宮崎キネマ館(5月13日)
「TED2」72点 Amazonプライム・ビデオ(5月13日)
「マジカル・ガール」71点 WOWOW(5月13日)
「X-MEN: アポカリプス」72点 WOWOW(5月16日)
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」80点 宮崎セントラルシネマ(5月16日)	
「ベン・ハー(1926)」71点 DVD(5月16日)
「ベン・ハー(2016)」67点 Amazonプライム・ビデオ(5月17日)
「ベン・ハー(1959)」80点 Amazonプライム・ビデオ(5月20日)
「死霊館 エンフィールド事件」73点 NETFLIX(5月20日)
「ターザン REBORN」66点 NETFLIX(5月22日)
「BLAME!」71点 NETFLIX(5月23日)
「夜明け告げるルーのうた」80点 宮崎セントラルシネマ(5月23日)
「籠の中の乙女」62点 NETFLIX(5月23日)
「恋はデジャ・ブ」78点 WOWOW(5月23日)
「四月物語」75点 Hulu(5月25日)
「ピンクとグレー」70点 WOWOW(5月27日)
「俺物語!!」75点 WOWOW(5月27日)
「ブルックリン」80点 WOWOW(5月30日)
「メッセージ」82点 宮崎セントラルシネマ(5月30日)
「複製された男」68点 NETFLIX(5月30日)

2017/04/30(日)「インベスターZ」8巻まで

 amazonで「インベスターZ」のkindle版15巻までが1巻1円、2巻2円と安かったので購入。「インベスターZ」は「ドラゴン桜」の三田紀房による投資漫画で2013年の連載開始の頃、金融・投資関係のサイトで話題になった。投資をテーマにした漫画というのは珍しいのだ。とりあえず8巻まで読んだ。

 札幌市にある道塾学園が舞台。入学試験満点の成績で道塾に入学した財前孝史は、ひょんなことから「投資部」に入ることになる。投資部は代々、優秀な生徒が入り、密かに学校の運営資金を株式投資で稼いでいた。財前はマージャンで遊べるのならと参加し、投資について学んでいく。というのが大筋。投資初心者向けの内容だが、3巻にこんなセリフがあって唖然とした。

「じゃ二人はセブン&アイの株6万円分の買い……いいわね」

 女子中学生3人が1人10万円で投資の実践的学習を始めるエピソードに出てくるセリフだ。これには2つの間違いがある。一つは、株式に「6万円分」などという買い方はないこと。株式は単元株(多くは100株)単位で買うもので、投資信託じゃないんだから10万円分とか20万円分とか金額を指定して買うことはできない。もう一つはセブン&アイ・ホールディングスの株価は上場以来、6万円で買える株価であったことは一度もないことだ。セブン&アイの上場来安値は2011年3月15日の1755円。売買単位は100株なので購入には最低でも17万5500円かかる。しかもこの漫画が書かれた2013年当時の株価は2000円~3000円台だ。

 作者はこれを書いた時には株式投資の基礎の基礎を知らず、セブン&アイの株価も調べなかったらしい。それでよく投資について書けるなと思うが、編集者のチェックも素通りしたのだから驚く。雑誌掲載時に間違いは指摘されただろうが、単行本でも訂正してないのは大幅に書き換えなくてはいけないからか。後の巻では別の株を買ったことにしてあった。

 この間違い以上に悩ましいのはそもそも中学生の場合、未成年口座の開設はできても株取引が直接はできないこと。SBIと楽天証券の規約を見てみると、未成年口座で株取引できるのは原則、親権者。15歳以上ならできるようだが、この漫画の主人公たちのように中学1年生が株取引するとか、現実には無理なのだ。

2017/03/30(木)「キングコング 髑髏島の巨神」

 後半の展開が惜しい。いや、展開がないのが惜しい。ここに新しい話が出てこないので、怪獣プロレスの域をまったく出ないのだ。後半の退屈さはすべて新たな展開(アイデア)がないことに起因している。

 1944年、ある島に戦闘で墜落した米軍と日本軍のパイロットが戦っていると、突然、崖の下から巨大な猿が姿を現す。この冒頭から、時代はニクソン大統領がベトナム撤退をアナウンスする1973年に飛ぶ。観測衛星ランドサットによって、その島(スカルアイランド=髑髏島)が発見され、巨大生物の存在が確認されたことから、ベトナム撤退直前の米軍ヘリ部隊が政府の特務機関モナークとともに島へ向かう(監督のジョーダン・ボート=ロバーツはこの映画について、怪獣映画×「地獄の黙示録」と言っている)。という序盤はとても面白い。

「キングコング 髑髏島の巨神」パンフレット

 島に着いてすぐに、ヘリはすべてキングコングからたたき落とされる。そんなに近くを飛ばなきゃいいのに、というのは言わないお約束だ。コングだけではなく、この島には多数の怪獣がいた(閉ざされた島の大きな生物は体が小さくなるという一般的な進化の法則も言わないお約束だ)。ここから脱出するためには3日後に島の北部で落ち合うというあらかじめ決めていた作戦通りに北へ向かう必要がある。ヘリの墜落で2手に分かれた部隊はそれぞれ北へ向かうことになる。

 主人公で元SASの傭兵コンラッド(トム・ヒドルストン)、写真家のウィーバー(ブリー・ラーソン)らの一行は途中で原住民と一緒に暮らすマーロウ(ジョン・C・ライリー)と遭遇する。このマーロウが冒頭に出てきたパイロット。マーロウによると、コングは島の守り神で、地下につながる穴から出てくるトカゲの怪獣(スカル・クローラー)から島を守っているという。一方、パッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)が率いる米軍チームはコングを倒そうとしていた。

 周囲が猛烈な嵐に覆われているため衛星からしか見つけられなかった島というのは怪獣映画としてクラシックな舞台設定だ。1933年の「キング・コング」でもスカルアイランドは巨大生物の巣窟だったから、この島の設定は1933年版を踏襲している(1933年版の設定はコナン・ドイル「失われた世界」よりも、時期から考えると、エドガー・ライス・バローズ「時間に忘れられた国」の影響ではないかと思う)。この島にベトナム戦争のヘリ部隊を向かわせるのはジョーダン・ボート=ロバーツ監督の趣味以上のものではないようだ。インタビューで監督はどういう映画だったら友だちに進められるかを考えた時に浮かんだのが「ジャングルにナパーム弾を投下するヘリ軍団の前に、夕日をバックにそびえ立つコングのイメージ」だったと語っている。ただ、「地獄の黙示録」を思わせるオープンリールのテープレコーダーを搭載してはいても、ヘリから「ワルキューレの騎行」は流れない。

 「シン・ゴジラ」は怪獣映画に斬新さをもたらしたけれど、クラシックな設定であっても今のVFX技術で作れば怪獣映画は面白くなる。この映画の前半を見ていると、そう思える。しかし、この映画、設定を作っただけでそれ以後の話に深みがないのだ。観客は怪獣プロレスを見せておけば喜ぶとでも思っているのか、ジョーダン・ボート=ロバーツ。

 エンドクレジットの後に今後の展開が示唆される。モスラ、キングギドラとゴジラを戦わせるのは本気らしい。そしてその後にゴジラとキングコングが戦うことになる。しかし、ゴジラが地球環境の守護神で、キングコングもまた正体不明のトカゲ怪獣から島を守る守護神であるならば、どちらも同じようなタイプであり、両者が戦う必然性はないような気がする。どういう展開にするのか、楽しみに待ちたい。